PIT STOP

2015 SUPER GT Round1 OKAYAMA GT 300km
Posted by | April 10, 2015

いよいよ本格的なモータースポーツシーズンの幕開けですね。バーチャルの世界でもGTアカデミーが近日開幕します。日本では4/5にスーパーGT第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』が開催されました。このレースで初代GTアカデミーチャンピオンのルーカス・オルドネス選手が念願のGT500デビューを果たしました。 (日本以外の一部の国向けにフルレース映像がNISMO TVにて公開されおります。)

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海外のモータースポーツファンにスーパーGTの事を一言で説明するならば「世界最速のツーリングカーレース」です。MAXスピードは300km/hオーバーでラップタイムはLMP2を軽く置き去りにしLMP1に迫る勢い。GT500とGT300という異なるクラスの混走は、一般的なレースとは違うドライビングスキルが求められます。WECやルマンで成功を納めるドライバーにスーパーGT経験者が多いのもそんな理由があるからなのです。

GT500クラスは2014年からDTMと車両規則が部分的に統合されましたが、エンジンやタイヤパフォーマンスの影響でDTMの車両よりも速い。日産GT-R、レクサス RC F、ホンダ NSX CONCEPT-GTが参戦。

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3メイクスが意地とプライドをかけてチャンピオンシップを争います。

GT300クラスはFIA GT3カー、日本国内規定のJAF GT車両、GTアソシエイションが販売する汎用シャシー「マザーシャシー(MC)」の3つの規定で争われます。世界に類を見ない個性豊かな参戦車種。アウディ R8 LMS ultra、メルセデスベンツ SLS AMG GT3 、BMW Z4 GT3、ポルシェ 911 GT3R、マクラーレン MP4-12C GT3、ランボルギーニ ガヤルド GT3、フェラーリ458 GT3、日産 GT-R NISMO GT3、レクサス RC F GT3、スバル BRZ、ホンダCR-Z GT、トヨタ プリウス GT、トヨタ 86(MC)、ロータス エヴォーラ(MC)。

市販車両のキャラクターや価格層を越えた下剋上が見られるのも魅力のヒトツですね。

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今年ルーカスが操る24号車KONDO Racing Teamのマシンがコチラ。その名の通り近藤真彦監督のチームだ。チームメイトの佐々木大樹選手と共にフレッシュなコンビで表彰台を狙う。

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※ルーカスは6/13に開催されるル・マン24時間レースに参戦する為、スーパーGT参戦は第3戦タイまで。

予選Q1アタックを担当したルーカス。同じ横浜タイヤを履く19号車WedsSport ADVAN RC Fを抑えて11番グリッド。

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決勝日の天候はスタート時点ではセミウェットと非常に難しいコンディション。スタートドライバーは佐々木選手に委ねられ、ルーカスはピットでスタートを見守る。ここ最近のスーパーGTの名物ともなっている地元警察とのコラボレーションで岡山県警の白バイがパレードランを先導。

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先導する白バイが転倒するハプニングが発生したものの、大きなアクシデントも無く無事にスタートがきられ、24号車KONDO Racing Teamのマシンも続く。天候はセミウェット→ドライ→ウェットと目まぐるしく変化するコンディションに各メイクスの順位も極端に変動する。雨足が弱まると予想していたチームには辛い展開に。

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レース終盤、ルーカスにドライバー交代されるタイミングで雨足が強くなり路面はへヴィーウェットに。

※フロントスクリーンに装着されたドライバー識別灯が「青」の時はルーカスがドライブしています。

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途中イエローフラッグ区間の追い越しペナルティーを受けてしまいましたが、難しいコンディションを最後まで走り抜き11位でフィニッシュ。ポイント獲得まであと一歩でしたが、第2戦『FUJI GT 500km Race』に期待したいですね。

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レース終了後、ルーカスにデビュー戦を振り返ってもらいました。

Pit Stop(P):GT500デビューおめでとう。世界最速のツーリングカーといっても過言ではない日本のスーパーGT。今までに乗ったマシンの中でも最速クラスの車両だと思うけど、GT500のマシン、どうだった?

ルーカス(L):ありがとう。GT500は何度乗っても毎回すごいと感じる。2013年モデルには以前テストで乗ったけど、その時はあくまでGTカー+αというフィーリングだった。でも現在のマシンはLMP2カー以上だね。ダウンフォース、ブレーキング性能などすべてが抜きんでていて、ドライビングすることがこれまでで一番楽しいよ。

P:岡山サーキットはGT500とGT300で攻略のイメージは違う?

L:そうだね、まるで別物。GT500は車速が本当に高く、GT300と比較すると7~8秒速い。岡山は短いコースで、幅が狭く、壁が近い。GT300ならABSとトラクションコントロールもあるから走るのは楽なんだけど、GT500ではタイヤヒーターもトラクションコントロールもABSも使えない。テクニカルなうえに4輪均等にタイヤを暖めるのが難しく、雨なんか降ったらぞっとするよ。特にきついのがターン3のS字。予選でも何度かクラッシュがあったよね。あそこをフラットスロットルでクリアするのが結構シビアなんだ。でも総じていえば、GT500で走る岡山は楽しいよ。ストレートでも休む暇なくて、ずっとステアリング操作が必要だけど、GT300とは次元が違う。だから本当に楽しかったんだけど、コンディションに手こずった感じかな。

P:予選Q1を担当し結果は12番手。ヨコハマタイヤ勢ではトップタイムをマーク。予選での自分の走りを振り返ると?

L:正直いって少し悔いもあるね。他のヨコハマ勢、特にレクサス19号車の前でトップだったのはよかったんだけど、僕とチームの読みでは8位以内に入ってQ2に進み、(佐々木)ダイキさんが2回目のアタックをしかけていいポジションを確保するって流れだった。
でもそれが外れたのは僕のせいでもある。経験不足だね。僕はまだこのクルマの経験、特にニュータイヤを履いた時の経験が足りない。予選ではその経験不足が表に出てしまった。
予選で履いたタイヤはものすごいソフトコンパウンドで、僕は最後のアタックのためにタイヤを温存していた。特にリアタイヤには気を配ってたよ。ところがウォームアップラップの時、タイヤの外側は温まってたんだけど、タイヤの内側が温まりきらないうちにプッシュし始めちゃった。データをチェックしてみたら、フロントもそうなんだけど、特にリヤの内側の温度が足りなくていい結果が出せなかった。でもこの失敗のおかげでいい勉強ができたよ。もちろんQ2には行きたかったけど、なんとかヨコハマ勢の前に留まれたことは満足してる。

P:決勝は目まぐるしく変わる天候に苦労したね。チームメイトの佐々木選手からのバトンを受けて11位でフィニッシュ。第3戦までという限られた参戦回数なので、マシンを壊さないでフィニッシュをするということも大切だと思う。GT500の初陣はどうだった?

L:初ドライブのクルマでのレースとしてはコンディションに苦戦したね。タイトな岡山のコース上に40台ものクルマがひしめくわけだから僕にとってはとても大きな挑戦だった。あのコンディションでは出来るだけ多くのラップ数を重ねて完走することが重要だったと思う。週末は自分に余計なプレッシャーをかけないよう努力した。
決勝中のパフォーマンスは残念だった。僕たちはドライコンディションのベストセッティングを見つけるのにすごく努力して、実際いいセッティングを見つけてたんだ。ところがコースのコンディションが予想とは違ってた。僕らが出したヨコハマタイヤ用のセッティングは、今回みたいな湿った、セミウェットな状態じゃなくて、ドライか、フルウェットに向けたものだったんだ。まあいろいろと経験を積ませてもらった。
あとこれはチームに謝ったんだけど、僕のスティントの最後でイエローフラッグが出て、オーバーテイクによるペナルティを食らってしまった。タイミングとしては微妙だったんだけど、日本とヨーロッパではレギュレーションに違いがあるんだよね。次のポストにグリーンフラッグが見えた途端オーバーテイクをしかけてしまった。
でもまあ今回の結果はぜんぜんだめってわけじゃない。どこを改善すればいいかが見えて、あのすごいクルマで自分のドライビングをどう高められるかも分かってきたし、分析するデータもたくさん取れた。もうすぐ行われる菅生のテストでそのへんが活かせると思う。だから全体的には満足してる。

P:「この走りはすごい!」と思う気になる選手はいる?

L:GT500のドライバーはみんなすごいドライバーだと思うよ。それにシーズンを戦い抜けばものすごい成長に繋がると思う。
GT500から得られる経験というのは本当にすごくて、世界中のチャンピオンシップレースを見ても、タイヤの開発や予選でのアタック能力、混戦時の処理などをここまで学べるシリーズはない。ル・マン24時間レースのトレーニングにも最適なチャンピオンシップだと思う。
日産のドライバーたち、本山さんやロニー・クインタレッリもすごいドライバーだね。全開で走っても一切ミスを犯さないし、毎週タイヤの開発も行ってる。彼らがここで得た経験は彼らのキャリアの重要なポイントになってると思うよ。マイケル・クルムさんももう20年日本でレースしている。
彼らはみんなどこに行ってもすごい結果を残せるドライバーだ。ル・マン24時間レースを見ててもそれは分かるよね。たとえばトヨタやポルシェのLMP1ドライバーたちには、日本でGT500を戦った経験を持つ人が大勢いる。僕はこのチャンピオンシップに参加できて本当に運がよかったし、光栄だと思ってる。でも僕にとってはいろいろなことが始まったばかりだからね。今年の3戦でいい結果を残して、来年はぜひともフルシーズンエントリーしたいと思ってるよ。

P:2008年にGTアカデミーのチャンピオンになってから7年がもう経ったね。プロのレーサーとしての7シーズン目を迎えるにあたって、今後の目標は?

L:長い旅だったね。2007年に僕がスペインで大学に通っていた時、こんなことになると誰が想像しただろう。あれから7年が経って、今や僕はプロのレースドライバーだ。日本のスーパーGTのトップクラスに参戦し、ル・マンのLMP1クラスにもエントリーする。これこそ僕のレースキャリアの目標だったんだ。
僕にとって次の目標は、もっといろいろなことを学んで競争力を保ち、来年のGT500のフルシーズン参戦や、未来のLMP1プロジェクトに向けて働き続けることだね。それに僕はF3も始めていて、日本のF3選手権にもトレーニングで参加する。そこでもいい結果を出したいと思っている。もちろんそこではシングルシーターの経験が豊富な若いドライバーと対戦する。僕にとっては始めてのシーズンで、大きなチャレンジとなるけど、いい結果を残せればそれがきっとエキサイティングな未来に繋がって、GT500へのフル参戦やLMP1参戦にも役立つと信じてる。それが目標だね。
多くの人からF1について聞かれるけどそれは現実的じゃない。僕はもう30歳になるし、ニスモ・日産のドライバーだ。僕のターゲットはスポーツカーレースと耐久レースのトップに居続けることなんだ。

P:日本からGTアカデミーの頂点を目指すプレイヤーに勝利の秘訣を!

L:ささやかなアドバイスだけど、さまざまな準備を怠らないようにすべきだと思う。GTアカデミーを勝ち抜いてレースドライバーになるには非常に大きな努力が必要だけど、それは同時に人生の劇的な変化でもあるんだ。レースドライバーはすごくエキサイティングな世界に見えるかもしれないけれど、自分の人生ががらりと変わるので、それを受け入れる決意が必要だと思う。
もちろん勝つにはグランツーリスモでたくさん練習して、クルマをどうやったら速く走らせられるかを理解することが大事だ。レーシングドライバーにとっては体力も大切だから体を鍛える必要もあるね。でもそれだけじゃない。たとえばGTアカデミーはグローバルなものだから、言葉の問題も非常に重要なポイントだ。たとえ日本人でも英語を少し話せれば、その後のレーシングキャリア、特に海外の活動でものすごいプラスになるよ。
もちろん情熱と努力は大切。練習を毎日行い、周りの人のいうことに耳を傾け、自分のドライビングを向上させることが欠かせないね。レースではエンジニアと共同作業することになるのでコミュニケーションも重要。まとめるとグランツーリスモでのトレーニング、コミュニケーション、体力、そして英語力が、新しいGTアカデミーチャンピオンになるための鍵になるかな。

P:5月2~3日に開催される第2戦富士は時速300kmオーバーの超高速バトル。日本のグランツーリスモ・プレイヤーも大勢観戦に訪れるはず。いい結果を期待してるよ。

L:タイヤはもちろんだけど、すべてのことが完璧に機能すればいい結果を望めると思う。頑張るよ。アリガトウゴザイマシタ! オツカレサマデシタ!

 

着実に日本語での会話能力を身につけつつあるルーカスが4/11、12日にお台場で開催される『MOTOR SPORT JAPAN 2015』に登場します。日本のモータースポーツの世界で活躍する豪華トップドライバー達がグランツーリスモの世界でアツいバトルを繰り広げます。

〈出演ドライバー〉

松田次生選手、ロニー・クインタレッリ選手、本山哲選手、柳田真孝選手、安田裕信選手、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手、佐々木大樹選手、ルーカス・オルドネス選手

・GT Academy Challenge Special Match (日産ブース)
4/11(土)10:30、14:30、15:30
4/12(金)10:30、15:00

更にイベント広場ではスーパーフォーミュラとスーパーGTドライバー達による対決も開催されます。

・SUPER FORMULAドライバー対決 (DUNLOPタワー グランツーリスモステージ)
4/11(土)11:25
4/12(日)11:25

・SUPER GTドライバー対決 (DUNLOPタワー グランツーリスモステージ)
4/11(土)14:00
4/12(日)14:00

詳細はMOTOR SPORT JAPAN 2015公式サイトNISSAN MOTORSPORTS Blogをご覧ください。

 

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