PIT STOP

フレッシュマンたちの24時間レース(第2回)
Posted by | June 20, 2014

木曜日、いよいよ走行が始まりました。今日は公式練習と、予選の一回目。ラウンジにも続々とお客様がいらっしゃいます。海外のお客様にも身振り手振りでおもてなし。

日本食が恋しくなったお客様やメカニックさんたちのために、ごはんも大量に用意

日本食が恋しくなったお客様やメカニックさんたちのために、ごはんも大量に用意

 

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インカーカメラの担当は、走行中のオンボード映像を収録するために、2スティントごとにカメラを交換します。今日はその初日。走行前の慌ただしい作業に追われるメカニックの作業の邪魔にならないように、クルマの中にカメラを設置し露出調整や、交換の手順を確かめます。 クルマモデリングチーム新人の数名は、ニュルブルクリンク北コースの名所カルッセルに向かいました。森の中へ所狭しと張られたテントの群れの中をトレッキングしながら20分ほど歩き続けると、あのすり鉢状のコーナーが見えてきました。

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カルッセルは進入でかなりスピードが落ちる上に、コーナーのイン側に入ればサークル状にクルマが一定のスピードで自分のまわりを旋回するので、流し撮り初心者には格好の練習場です。今回、彼らは取材のためメディアベストを着けているので、当然のようにコースサイドへの立ち入りを許されますが、そこは何が起こっても自己責任のエリア。初めての体験に緊張の面持ちでコース内に入っていきましたが、路面にフロアを擦りながら爆音で立ち上がっていくレースカーにカメラを向け、夢中でシャッターを切り続けていました。

ニュルブルクリンクはグランツーリスモの聖地であり、またポリフォニー・デジタルにとっても唯一のレース活動を続けている特別な場所です。入ったばかりのメンバーがここに来て、そのリアルな空気に触れて何かを感じ、その感動や経験を現場に持ち帰ってくれれば、それだけで十分価値がある。山内は到着したメンバーにそう伝えました。その経験がいつか、彼らのアウトプットになるのです。 VLNへの参戦を通じて、サスペンションのリグテストやデータ解析を行い、さまざまなトライアルの結果を反映してきたマシン。ドライバーたちのフィードバックも良好で、チームメンバーの興味が予選結果、そして決勝へと向かいはじめた矢先、目の前のカルッセルを豪快に走り抜けていた24号車が他車と絡んでクラッシュしたという知らせが入りました。

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一般的なサーキットに比べて平均スピードが高く、また激しい高低差と狭いコース幅によって、現代のサーキットであれば滑って終わるような場合でも致命的な事故に発展することが多いのがニュルブルクリンク北コースの特徴です。サーキットのメディカルセンターから病院へ移動し、精密検査を受けた山内がいつもと変わらない様子で足早に部屋へ入ってきて、クラッシュの状況を落ち着いた様子で説明を始めると、安堵のせいで涙ぐむ者もいました。前述のスタッフが取り付けたビデオカメラの映像を再生すると、衝撃で傾いてしまったカメラがその凄まじいクラッシュの様子を克明に捉えていました。 このクラッシュでクルマのフロントは大破。チームのテントではその間、どうにかしてレースを戦い続けるための話し合いがもたれていました。結果、チームはレースを続けることを選びましたが、言葉で言うのは簡単。本当に大変なのは、ここからの十数時間です。テントに戻るとそこには完全に分解されて、エンジンも下ろされたクルマの姿がありました。

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もうサーキットは深夜。入り口で様子を見ていると、まったく異なるチームウェアを着た人が、ひとり、またひとりと手に何かを持ってやってきます。他チームが事情を察して必要なものを持ってきてくれるのです。ある人は裏の方からこっそりと、ある人は冗談を言いながら。大切なクルマを壊すのは辛いし、ドライバーの無事が何より。それでもなんとかしてレースに戻りたい、そんな私たちの思いをこのサーキットにいる全ての人がわかってくれているようでした。

 

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