PIT STOP

NY ~ デトロイト ~ パリ
Posted by | June 16, 2015

ニュルブルクリンクから戻って約1週間後、私たちはデトロイトとパリで2台のビジョン グランツーリスモのセレモニーに参加するため、再び日本を後にしました。

その前に、私たちはひとつ用事を済ませるためニューヨークに立ち寄りました。私にとってニューヨークといえばGT4。GT4では初めてフォトモードが登場し、ブルックリンブリッジのたもとからマンハッタンの夜景をのぞむウッドデッキを再現しました。GT4のオープニングにもFord GTとともに登場したことを覚えていますか?

さて、すでにビデオや画像でSRT Vision Gran Turismoの流麗な姿を目にしていらっしゃると思いますが、そのスペックを見ましたか? 3バージョンのVGTカーが一気に登場してきたのですが、一番パワーが低いトマホークSが792馬力、真ん中のトマホークGTSが1137馬力、最上級モデルは2168馬力! なんと推定最高スピードは643km/h以上。ジャンボジェットの離陸スピードが320km/hあたりですから、いかに桁外れのクルマかが分かると思います。こんなに馬力があってちゃんと運転できるんだろうか? というのが正直な感想でした。

会場に着くと、SRTの皆さんは自分たちの生み出したスーパーカーをドライブするのに夢中でした。プレイを後ろから見ているとまるでビデオの早送りを観ているようなスピードで画面が動いています。でもすごく楽しそう。どうやら運転はそこまで難しいものではなさそうです。それにしてもSRTの皆さん、どなたもプレイがとても上手!

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出来上がったばかりのSRT Vision Gran Turismoを嬉しそうにドライブするのはSRTのデザインヘッド、ラルフさん

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エンジニアのマイクさん、グランツーリスモの腕前はおそらくSRTナンバーワンだと思います

今回SRTの皆さんは、エクステリアデザインだけでなく、クルマを構成するすべての要素について徹底的に議論したとのこと。エンジニアのマイクさんがそのこだわりの部分をプレゼンテーションで詳細に説明してくれました。「このクルマに込めたテクノロジーは、数年先に実現可能なものではなく、数十年先に実現するであろう未来のテクノロジーをイメージしてデザインしました」とのこと。

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プレゼンテーション画像

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プレゼンテーション画像

そしてその桁外れのスピードが出るクルマを快適にドライブしてもらうため、マイクさんはポリフォニー・デジタルのエンジニアと一緒に我々のLAスタジオで入念にハンドリングを調整しました。

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さらにこのクルマをドライブするには、戦闘機や宇宙船に乗るときに必要になるGスーツもオリジナルデザインで用意されています。皆さん、いったいこのクルマどのくらいのGが出ると思いますか? 社内で計測したところ、高速コーナーでの横Gがおおよそ11.5G、最高速からのブレーキングではなんと13.5Gも出るそうです! 確かにGスーツ、必要ですね。

Gスーツの横でポーズを取るラルフ氏

Gスーツの横でポーズを取るラルフ氏

自動車メーカーにおいて、トップがデザインの最終決定を行なう場所は、一般人は入ることのできない高セキュリティエリア。今回のイベントはまさにその中で行われました。普段は社員でも写真を撮ることが許されない場所とのこと。

ディテールまで詳細に造りこまれた1/4スケールモデルの前でSRTチームメンバーと山内さん。皆さんとても満足そうです

ディテールまで詳細に造りこまれた1/4スケールモデルの前でSRTチームメンバーと山内さん。皆さんとても満足そうです

最後に、デザインドームの外でラルフさんとマークさんが愛車を見せてくれました。イベントの後、社内のツアーしてくれているときに、マークさんが「SRTって会社はね、最初からものすごく速くてパワフルなスーパーカーを、これでもかと徹底的にモデファイして、究極のエクストリームカーを作る会社なんだよ」とおっしゃっていました。これからSRTがいったいどのくらいエクストリームなクルマを生み出すのか、楽しみです。

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素晴らしいクルマ、そしてイベントを作り上げてくださったSRTの皆さんに別れを告げると、私たちはその日のうちにスーツケースを引きずってデトロイト空港に向かい、予定通りパリまで移動しました。日本から西周りで地球を半周です。

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パリはグランツーリスモと縁の深い場所のひとつです。フランスの自動車メーカーを訪問するだけではなく、ル・マンのサルトサーキットを取材するときの起点でもありましたし、パリコースを作るために街中を歩きまわって取材をした現場でもありました。2000年代前半はル・マン24時間レース開催中に、現地でのユーザーイベントやアナウンスメントイベントのために何度となく通っていました。

今回のセレモニーが行われるデザインスタジオ(もちろん普段は非公開)に入ると、さっそくジルさんが我々を迎えてくれました。プジョー・シトロエン・グループのデザインディレクター、ジル・ビダルさんとは2008年に公開したGT by Citroën以来のお付き合いです。デザインスタジオに入ると、「ちょっとこっちへ来てごらん」といわれて後を付いていくと、そこは屋上になっていて、WRCとル・マンで活躍したプジョーのレーシングカーが展示してありました。

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屋上だけでなく、会場にはさまざまなコンセプトカーや往年のレースカーが展示されており、プジョーの歴史と未来を感じることができるプチ・モーターショーのようです。

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中でも素敵だったのは、スタジオの一角に普段のデザインオフィスを再現したブース。実際のデザイナーさんたちがデザインワークのデモンストレーションをしてくれました。

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突然、タイムアタック大会の基準タイムを出してください! といわれて焦って練習を始める山内さん。このあと大勢のギャラリーに囲まれて渾身の2ラップ!

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Matthias氏からコンセプトモデルの説明を受ける山内さん

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会場には精緻に作り込まれたスケールモデルも展示されていました。コンセプトカー部門のチーフ、マティアスさんよりディテールについて説明を受けています。この淡く品の良いシルバーをゲームで再現するためには我々も多くの力を注ぎました。外から見るとサイドウィンドウがなにもないように見えますが、これは内側からしか見えない素材とのこと。リアウィングはブレーキと連動しています。現在このクルマのシーズナルイベントが開催されていますので、完走してぜひ手に入れてください!

次回のビジョン グランツーリスモもお楽しみに!

 

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