最新のカスタムカーやクラシックな車両まで、新旧ジャンル問わずさまざまなカスタムカーが展示された東京オートサロン。ここ数年は国内外の自動車メーカーも数多く出展し、回を重ねるごとに会場の規模もスケールアップ。1日ではすべてのブースを見て回ることはできません。
華やかにライトアップされた会場の中で、非常に対照的な印象を受けたのが三菱とスバルです。かつてはWRCの過酷なフィールドで切磋琢磨していた両社。2015年三菱は「ランサーエボリューション XFinal Concept」を発表。HKS製のタービン、吸排気、冷却、サスペンション等が贅沢に装着された1台だ。
「ファイナル」という響きは世界中の三菱ファン、ランサーエボリューションフリークにはとても残念な知らせです。しかしグランツーリスモ6には「コンセプト XR-PHEV エボリューション ビジョン グランツーリスモ」という未来のエボリューションモデルが収録されております。また革命的な進化を遂げて我々の前にホットなマシンを届けてくれるのを期待したいですね。
スバルは活動の場をニュルブルクリンクへ移し、同じクラスの宿敵「アウディTTRS」に勝つために巨大なオーバーフェンダーを装着。まるで壁のようにそそり立つ鋭利なリアフェンダー。高々と掲げたリアスポイラーに並々ならぬ本気度を垣間見ることができる。
以前は市販されている状態に近い改造範囲で参戦していたスバルだが、駆動方式をFFに変更した軽量なTT RSに打ち勝つために4WDメーカーとしての意地を見せつけたいところだ。
さぁ、ここからがメイン会場といってもいいでしょう。カスタムパーツの最新トレンドを覗いてみましょう。
ワイドボディー化する流れは市販車のカスタマイズにおいても同様です。日本発のカスタムカルチャーであり、今世界でもっともホットなカスタムムーブメントへと発展を遂げた、巨大なオーバーフェンダーを纏った車両です。昨年のSEMA Showも同様に本当に数多く展示車両がワイドボディー化されておりました。
市販車をベースにロー&ワイドなルックスに仕立てられたFIA GT3車両の人気と、1970年代に日本で箱スカやケンメリが流行した時代がリンクしたのでしょうか。昨年、日産がコンセプトカーとして発表した「IDx」がまさに当時のスタイルを現代にフィードバックさせたかのような時代のクロスオーバーの一例でしょう。一見派手なようにも見えますが、ボディラインを拡張するボリューミーな造形が美しいですね。
ハイパフォーマンス系チューナーとし世界的に有名なTOP SECRETやRE雨宮はお馴染みですね。
老舗チューニングブランドJUN Auto Mechanicからは、2輪のカワサキ NINJAのエンジン2機をジョイントしたV8エンジン搭載のマニアックBRZも登場。グランツーリスモに収録されているコンセプトカー「スズキ GSX-R/4」を彷彿とさせる切れ味のよいエンジンでしょうね。
屋外エリアではSEMA Showさながらドリフトエリアが用意され、タイヤが溶ける臭いに心が弾みます。
今年で15年目のシーズンを迎えるD1GP。
日本では2000年代初頭に実施された排ガス規制と安全基準の影響で数々のスポーツカーの生産が打ち切られ、D1GPの世界においても目新しい車種を見ることが難しい時代が続きました。しかし近年ではその状況が一変しLEXUS GS350やR35 GT-Rといった高年式車両が好成績を残すように。
そして2015年、世界に類を見ないマシンがD1GP参戦を果たします。
なんと前輪駆動のプリウスをFRに変更し、パワーユニットもハイブリッドから100%EVに。興味深いのは、EV車両にも関わらずホリンジャーのシーケンシャルミッションを搭載していることでしょう。今後のセットアップがとても楽しみな1台ですね。
大々的にお披露目されたプリウスとは対照的に、突如会場で公開された驚愕のD1車両が登場! 車両価格およそ4000万円の超高級車「LEXUS LFA」がD1GPに参戦。ドライバーは昨年までトヨタ86で参戦していた今村陽一選手(スーパーグランツーリスモ選手権お疲れ様でした)。
オーバーフェンダーでワイドトレッド化。誰しもが酔いしれるV10エンジン(1LR-GUE)を降ろし、NASCARのV8エンジンにスワップ。市販車ベースの競技車両としては車両価格で世界一ではないだろうか? 開幕戦「TOKYO DRIFT」が楽しみですね。
さて、ここで現在グランツーリスモ6で開発中の新機能を少しだけ公開。
自分好みのウィングを製作することが可能なカスタムリアウィングのペイント機能です。もちろんボディ同色のペイントをするのもいいでしょう。あえてボディ色とは違うペイントを施してみるのも新たな発見があるかもしれませんね。
※画像は開発中のものです。